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家族に伝えておきたいことなどをまとめた「エンディングノート」=朴明子さん提供

それぞれの最終楽章 余命1年と言われて(6)

看護師・朴明子さん

 私は、「死の恐怖」に押しつぶされそうになっていました。でも死に関する本を読むようになると、少しずつですが、いまの状況を受容できる部分が出てきました。

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 高木慶子さんの著書「死と向き合う瞬間(とき) ターミナル・ケアの現場から」、カール・ベッカーさんら5人の共著「潔く死ぬために 〈臨死学〉入門」、小澤竹俊さんの著書「もしあと1年で人生が終わるとしたら?」、シェリー・ケーガンさんの著書「『死』とは何か」、山口雄也さんと木内岳志さんの共著「『がんになって良かった』と言いたい」……。どれも、心に深く響きました。

 多くの本を読むことによって、自分が満足する死を迎えるために、いまをどう生きるかを考えるようになりました。死ぬときは必ず後悔します。でも、それが少しでも少なくなるようにしたい。「いい人生だった」「みんな、ありがとう」と言って死ねるようにしたい。そう考えるようになりました。

 2020年9月、高木さんが…

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